金 型 メ ー カ 訪 問 記 (4)

(YJS・渡辺利広)


 今回はWCの賃加工業をしてみえます 創 伸 精 機 様 をご紹介致します。大阪の東大阪市にあり、 会社を起こされて11年目の永野社長にお話を伺いました。
< 渡 辺 >
会社を起こされたきっかけは?

< 社 長 >
私は会社を31才の時にはじめました。昔から自分でやろうと思っていましたから、思い切って独立しました。

< 渡 辺 >
始めた頃はどうでしたか?

CAD/CAM CAD/CAM

< 社 長 >
最初にLDM50-4Gを1台購入し、1年後にはLDM35の2台目を増設しましたが、 色々な問題があり、半年後にはLDM50-4Gに交換しました。その後すぐにJL20、 今年はA600Wを増設しました。一番最初に機械を購入する際には(株)ナガオの永尾社長に とても尽力していただき、始めることができました。
始めた頃は睡眠時間が約5時間の毎日を送りました。それも機械を動かしておいて2階で毛布をかぶって1時間程寝ては、また起きて 機械を動かすというような日が続きました。
1年程して弟が加わり、現在は3人で運営しています。

< 渡 辺 >
WC加工業をはじめられた理由は?

< 社 長 >
就職して最初にWCと自動プロ(当時はL300-3Eと2A/E)を操作しました。 当時のJAPAXのWCはだいたい操作しました。3E、3F、4Gなど、自動プロは2A/E、2J、 2Lを使用した事があります。そして、徐々にWC以外を覚えました。NCフライスや研磨機などの 金型に関する機械や金型の組付けなどです。

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< 渡 辺 >
会社を運営のポリシーのようなものはありますか?

< 社 長 >
創伸精機としてはお客さんに儲けてもらって、はじめてうちも儲かるわけです。
お客さんの要求には3つあります。それは『価格』『納期』そして『精度』です。 それら3つを同時に求められても不可能です。但し、そのうちの2つは何とかなります。 例えば、精度がめめちゃめちゃきびしくて、価格も安いようではできないわけです。 ところがとても精度がきびしくても、時間をいただいて加工する余裕があればできるわけです。 今まで、とても苦労した仕事もありましたが、すべて何とかこなしてきました。

< 渡 辺 >
将来どのような展開をお考えですか?

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水浸漬方式大型WC

< 社 長 >
外注をあてにしないで、焼き入れ以外の加工を行えるようになりたいと思っています。 金型屋になるのではなく、あくまでも加工屋でやって行きたいと考えています。

< 渡 辺 >
今までやってこれたのはどういう事が理由として考えられますか?

< 社 長 >
客先の人間性を大事につきあってきました。極端なことを言えば客先が困ってみえれば 「この人のためならなんとかしてあげよう」というような事です。
また、今までやってこれたのは、家族を含め、周りの人々に大変助けられました。 ナガオさんや工具屋さんなど、いろいろな人に可愛がってもらってここまでやってこれた 事に関しては大変感謝しています。

< 渡 辺 >
ありがとうございました。


今年、工場を増設し、大型の水浸漬方式のWCを増設されたのに伴い、 2M/Xを増設して頂きました。
今回は金型メーカではなくワイヤ加工業を行ってみえるお客様に訪問し、 加工業に対する」厳しさ、難しさの一端を垣間見たように思います。 これからの益々のご発展を祈りつつ、今回の訪問記を締めくくりたいと思います。

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